アオモジ(青文字、学名: Litsea cubeba)は、クスノキ科ハマビワ属の落葉小高木。中国、日本(九州南部および[[[沖縄]])、台湾、インドネシアおよび他の東南アジア原産。暖かい地方の山野に生える。別名、タイワンクロモジ。
漢語名
中国名は山雞椒(別名:山胡椒)。漢語では山蒼樹、山胡椒等と呼ばれる。
台湾原住民タイヤル族の言葉(タイヤル語)でmaqawと呼ばれ、「馬告」と表記される。香辛料(スパイス)の一種として「マーガオ」という名前で日本でも入手可能である。
特徴
高さは3 - 5メートル (m) ほどになる。雌雄異株で、葉、木部、果実のそれぞれに芳香がある。樹皮は若木は緑褐色だが、成木になると茶褐色で縦に裂ける。枝は淡緑色。葉芽は長楕円形の鱗芽で、2 - 3枚の葉状の芽鱗に包まれている。花芽は総苞片に包まれた球形で目立ち、柄は下を向き、その多くは節につく。葉痕は半円形で、維管束痕が1個つく。
利用
早春の花材として出回っている。木部は、家具や民芸品として、果実は、エッセンシャルオイルの抽出に利用される。
油の抽出
果実からの精油の抽出率は3〜5%ほどであり、その70〜85%はシトラールである。中国における精油 "Litsea cubeba"としての農園栽培による年間の産出量は500トンから1,500トンにおよび、石鹸の香料や“香味”そのものとして、またビタミンAやスミレを模倣した香りの原料にも用いられる。
脚注
参考文献
- 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、236頁。ISBN 978-4-416-61438-9。
- 邱年永、許喬木共著『原色野生食用植物圖鑑』南天書局有限公司、1993年、283頁。ISBN 9789576381478。
- 國立編譯館、鄭武燦編著『臺灣植物圖鑑 (上冊)』茂昌圖書、2000年2月。ISBN 9578981619。
- Lawless, Julia (1995). The Illustrated Encyclopedia of Essential Oils. Element Books Ltd. ISBN 1-85230-661-0




