中野 二郎(なかの じろう、1902年4月10日 - 2000年6月10日)は、日本のマンドリン奏者・指揮者・作曲家・編曲家。

概要

愛知県瀬戸市出身。愛知県立工業学校図案科卒。1920年(大正9年)に名古屋高等工業学校建築科に助手として採用されると、初任給20円で当時日本では珍しかったマンドリンを購入。マンドリンのほかギター演奏および作曲を独学で習得し、マンドリン合奏曲・マンドリン独奏曲・ギター独奏曲を作曲。また『一茶さん』などの童謡作曲家としても知られる。1922年に助手の職を辞して本格的に演奏・作曲活動を始め、1945年からはNHK名古屋放送管弦楽団の指揮者を務めた。『パガニーニの主題による30の変秦曲』が1954年のイタリア国際ギター作曲コンクールに入賞している。数多くのイタリアの管弦楽曲や吹奏楽曲を日本に紹介し、マンドリンオーケストラのために編曲。その際に収集した資料の多くは同志社大学附属機関である図書館(中野譜庫)に保存されている。

生涯の作曲数は700曲以上。世界から約1万5千点の楽譜を収集し、1985年(昭和60年)に同志社大学図書館に寄贈された(中野譜庫)。

主な作品

ギター独奏

  • アリランの主題による変奏曲
  • パガニーニの主題による30の変奏曲

マンドリン独奏

  • 祈り
  • 「春が来た」変奏曲
  • 「旅愁」の主題による変奏曲
  • 第二幻想曲
  • セレナータ
  • 祈り
  • 夕べの想い(夜曲)
  • 「美しき我が子や何処」による主題と変奏曲
  • 星夜
  • 落葉の唄
  • 三つの練習曲

マンドリンオーケストラ

  • 組曲「漁村の一夜」
  • 本朝昔噺絵本
  • アイヌわらべ歌による綺想曲

編曲作品

  • 幻想曲「華燭の祭典」(ジュゼッペ・マネンテ作曲)
  • 序曲「昔と今」(ジュゼッペ・マネンテ作曲)
  • 序曲「滅びし国」(ジュゼッペ・フィリッパ作曲)
  • 叙景的幻想曲「山国の婚礼」(ヴィットリオ・フィリッパ作曲)
  • シンフォニア(ジュゼッペ・マネンテ作曲)
  • 怯える小鳥(ジュゼッペ・フィリッパ作曲)
  • 独創的序曲「国境なし」(ジュゼッペ・マネンテ作曲)
  • 組曲「北欧のスケッチ」(アメデオ・アマデイ作曲)
  • 「東洋の印象」第一組曲・第二組曲(アメデオ・アマデイ作曲)
  • 組曲「エジプトの幻影」(ジュリオ・デ=ミケーリ作曲)
  • 組曲「中世の放浪学生」(アメデオ・アマデイ作曲)
  • 組曲「吟遊詩人」(アメデオ・アマデイ作曲)
  • 間奏曲「彷徨える霊」(ウーゴ・ボッタキアリ作曲)
  • 歌劇「アルテミシア」序曲(ドメニコ・チマローザ作曲)

脚注

出典

外部リンク

  • 同志社大学図書館中野譜庫
  • 中野二郎(デジタル・ギター・アーカイブ)

「旅愁」(Ryoshu)Tema&Variation 中野二郎 Jiro Nakano Mandolin LorenzoLippi中野

二郎ちゃん、またね。 DREAMS COME TRUE

【作曲家になるには②】他界後に作曲家が歴史に名を残す2つの理由。海外コンクールで勝つためには審査員の〇〇が必要?最高の作品を作り続ける覚悟

旅愁の主題による変奏曲 中野二郎 マンドリン mandolin YouTube

中野二郎/セレナータ Op.2 YouTube